知っておきたい知識と打ち合わせの流れ
こんにちは!エクステリアのプランニングのプロフェッショナル、長谷川造園の田端です!!今回はエクステリアの役割とプランの仕方についてまとめてみたいと思います!!
『そもそも…エクステリアって何?』『お家を建てたけど外回りのプランはどのように考えるの?』などエクステリアのプランニングのお悩みを解決致します!!
エクステリアとは・・・
エクステリアという言葉の本来の英語の意味は、いわゆるインテリア(内観)の反対語としてのエクステリア(外観)のことです。建物のインテリアや車のインテリアなど『インテリア』という言葉は良く耳にしますよね。建物周りの言葉として海外では、ランドスケープという言葉が広く一般的で、私も海外を放浪していた時に外国の方からどんな仕事をしているのかと尋ねられた時はランドスケーパーと答えていました。もともと日本では『お庭』造りは造園屋さんが担ってきました。まずは『庭』と云う空間を設計し、駐車場やその他の機能は必要に応じ計画に取り込む程度だったと思います。『庭』を持つことが一つのステイタスでした。
しかし時代は変わり価値観の多様化やライフスタイルの変化から時代にあった外部空間の機能や過ごし方が求められてくるようになりました。その流れの中で『庭』以外の比重が高くなりラウンドスケープというより建物周りの空間を総称してエクステリアという言葉が普及しつつあるのだと思います。
プランニングを進める上で考えること
では実際にプランニングを進めていきましょう。自分はよく車選びに置き換えてお話させて頂いています。今回も車選びに置き換えて進めてみましょう!!
皆様はどのようにして車選びを進めていきますか?車も車種によって機能はさまざまです。見た目も大切ですがそれ以上に大切なのが機能性ではないでしょうか?
まず前提になる事が車として動くこと。車を買う上でこれだけは押さえておかなければなりません。その上でどのような場所でどのような使い方をするのかを考えて行きましょう。
エクステリアにおける車選びとは・・・?
ご自身のライフスタイルを考えるということ
まずエクステリアの大まかな方向性を決めて下さい。5人家族の方が1台目の車にスポーツカーを選ぶ人はいないですよね。家族構成(年齢)・ペットの有無・趣味・車の保有台数・近隣の状況など把握する必要があります。
その情報を受けて次にやることは『ゾーニング』という作業です。
ゾーニングをしよう!!
出来れば建物を建てた時に工務店さんから頂く『敷地配置図』をコピーしましょう。敷地配置図と云うのは建物が建つ敷地に対して建物がどのような位置関係に建っているのかが分かる図面のことです。多くの場合1階の間取り図と一緒に描かれています。この敷地配置図をコピーしてください。もし敷地配置図が無い場合は手書きでも良いのでだいたいの敷地配置図を描いて下さい。
敷地配置図がご用意できましたらいよいよゾーニングです。ゾーニングとは空間をテーマや用途に分けて考えることをいいます。 エリア開発、敷地配置、住戸内配置など、規模の違いはあっても、空間デザインを考えるうえで基本になるものです。建物の間取りを考える時に大まかにキッチン、リビング、寝室、客間などと区分けするイメージです。エクステリアも敷地の区分けをし、どの空間をどのように利用したいかゾーニングをしてみましょう!!
ゾーニングが決まりましたら具体的な機能を決めて行きましょう!!
エクステリアのプロに話を聞こう
だいたいの車種が決まったら次はもう少し具体的に話は進んでいきます。
ゾーニングの作業が終わると気になるのは具体的な機能や素材、またそれにかかるお値段の話だと思います。
ここからはプロにご相談下さい。今はインターネットが発達しているのでエクステリアにおけるだいたいの情報やお値段がインターネットで分かるのも事実です。それはある程度の参考になりますがあくまで目安です。例えば目隠しの為にフェンスを設置したい場合、フェンスの費用や種類は簡単に調べる事が出来ます。しかしそのフェンスが実際自分の家に適しているのかどうか(十分な基礎の設置幅があるのか、雪国であれば落雪の問題など)シッカリ状況を確認し理解した上で設置する必要があります。フェンス一つとってもさまざまな条件があるのですから総合的にエクステリアのプランを進めていくのであれば専門の知識や経験を積んだエクステリア業者に相談に伺うことをお勧め致します。
そこで改めてエクステリアの役割や目的を聞いてみましょう。前もって考えておいたゾーニングをお伝えし、一緒に考える事で目的に合った現実的なプランを提供していただけるはずです。
エクステリアの業者さん選び
専門の業者さんを決めたいけど決め方がわからないという方は多いはず。エクステリアの業者の良し悪しって見分けがつきませんよね。その場合は何社かお話を伺うと良いと思います。車の明細と違ってエクステリアの明細は会社によって違います。そこがまた分かりにくい所です。その為それぞれ回ってみて担当者との相性やプラン内容・見積金額・アフターフォーローの体制などを踏まえて総合的にご判断下さい。比べる基準作りとして大切なことは同じ内容を出来るだけ同じように伝える事です。その上でどのようなプランが仕上がるのか、どこまで細かく説明してくれるのか等を見極める材料として下さい。ついつい見積金額だけで判断しがちですが、どの会社と長くお付き合いしていきたいか、どれだけ自分の外構工事に向き合ってくれているかという観点から業者さん選びを進めて頂けたらと思います。
商品の機能や素材を理解しよう
専門の業者さんに相談することでより専門的な知識を得る事が出来ます。カーポート屋根だけとってもさまざまなメーカーや種類があります。そのような商品がどのような特徴を持っているのか、または持っていないのか(長所・短所)を聞いて理解を深めていきましょう。なぜなら万人が満足する100点の商品は無いからです。取り付けてから後悔するのではもったいないですよね。
予算を伝えよう
予算をお伝え下さい。しかしまず予算ありきで考えるのでは無くて、あくまで予算は最後にお伝え頂ければと思います。まずはご自身のエクステリアにおける目的や理想をお伝えすることが優先と考えます。なぜならエクステリアはやり直しが難しいからです。最初の段階で一緒にやっておけば・・・ということにならないようにご自身の思いは最初の時点できちんと伝えるべきです。電化製品と違い飽きたら変えたら良いというものではないからです。ファーストプランにおいては理想を全て詰め込むくらいの気持ちで見積を取っても良いかもしれません。その上でご予算も包み隠さず教えて下さい。出来るだけ安く仕上げたいから、もしくは他社との競合で予算をあまり伝えたくないと思われる方もいらっしゃいますが、ご予算に合わせた最善のプランをご提案することもプロとしての役割と考えております。最終的にご契約に至るか否かはご縁の問題と思っております。
優先順位を決めよう
エクステリアの図面・お見積りが仕上がってきましたら、合計金額だけを見て諦めるのではなく一通りお見積りに目を通して下さい。お見積り明細を確認することで、どこにどれだけ費用がかかっているのか見えてきます。その上で再度専門のスタッフの意見を聞きましょう。ここからは予算を踏まえて考えていきます。理想と現実との接点を見出す作業に入って行きます。例えば同じ内容で素材を変える事で金額を落とすことが出来たり、後付け可能な物置などをプランから抜くことで金額は大幅に下げる事が出来ます。ここで重要な事は『優先順位を決める』と云うことです。金額を落とすことは大切ですが、必要なものやここだけはこだわりたいというものは残しておくべきだと考えます。ここからはプランナーの腕の見せ所です!!
現場にて位置関係を確認しよう
一番といって良いほど重要な事になります。実際現場にて設置位置や高さをご確認下さい。図面上では広く感じたスペースも近隣の状況などにより小さく感じたりします。また庭からの目線の高さと建物のフロアレベルからの目線の高さは違います。敷地内からの見た目だけでなく道路からどのように見えるのかも確認しておくと良いでしょう。
アプローチがあればその動線や、建物と設置予定物の有効寸法などの目的に応じた大きさや幅が確保できているかを現場にて予め確認しておくことは後悔を無くす重要な作業となります。
まとめ
エクステリアの打ち合わせは建物の打ち合わせと同じように大切なことです。ご自身の敷地を最大限有効にご利用頂くためにも充実したお打ち合わせを進めていく必要があります。
お打ち合わせ・ご契約・着工・工事完了・お引き渡し・アフターフォローと、予想以上に長いお付き合いとなります。その為、業者選びはとても重要です。
ご自身にあった業者さんを見つけて長くお付き合いの出来る関係性を構築出来ればと思います。