エクステリアのDIYはできるのか?

ウッドデッキのDIYに挑戦!!

 

こんにちは。プランニングのプロフェッショナル!!長谷川造園の田端です。

最近では自宅での時間の過ごし方を考える事が多くなり、家の中での過ごし方と同じように家の外での過ごし方も見直されるようになりました。密集・密接を避ける為か、世の中は空前のアウトドアブーム。アウトドアグッツもカッコよく機能性に優れた商品が沢山出ていますよね。しかし・・・アウトドアには興味はあるんだけど本格的には踏み出せないなんて方は多いのでは。実は自分もその一人です。そこで!!これを期にアウトドアとインドアの中間である『お庭』を少しアレンジしてみてはいかがでしょうか!?

 

ウッドデッキはDIY出来るのか!!?

建物とお庭を繋ぐ物として挙がるのがサンルームやテラス土間やウッドデッキではないでしょうか?その中でも一番DIYが出来そうなもの・・・それはウッドデッキでは?

 ということで実際に自分でどこまでDIYが出来るのかやってみました!!

建設予定地 自宅リビング前

建築条件:通常の庭と違い窓から庭までの高低差が3M近くあり難易度は高め・・・

 

Let’s challenge!!

 

ウッドデッキの土台部となる基礎を設置

最も重要な工事と言ってもいい基礎工事。この作業が上手くいけばこのウッドデッキミッションの7割は完了すると言っても過言ではないほど重要な作業になります!!

 

今回の材料はホームセンターで全て取り揃えました。基礎石は束石(つかいし)を使用。場所に応じてコンクリートブロックなど使いやすい物を使うと良いでしょう。

 

束石の据え付けですが、この作業が一番難しかったところです。厳密にやろうとすると丁張(ちょうはり)を設ける事で「ウッドデッキの水平方向の高さ」や「ウッドデッキの配置」などがだせます。

しかし・・・建物を建てるわけではないのでウッドデッキを作るのに丁張をする業者さんはいません。通常アルミ屋さんや大工さんは『レーザー墨出し機』という機械を用いて建物からの垂直や高さを出しています。

しかし・・・あくまでDIYもちろん今回はそんな機械はありません。『ある程度』になってしまうのがDIYです。

 

まず位置出しですが自分の場合は設置する予定の材料を先に購入しその材料を実際に建物にあてて建物からの直角や高さを出しました。ここで必須となる道具がコレ!!

左側にあるのが『指矩(さしがね)』と言われる道具です。材木などの長さや直角を測るのに便利な道具です。

右側にあるのが『水平器』と言われる道具で建築物の水平・垂直を見るのに便利な道具です。

インパクトドライバーです。この道具もDIYをする上ではやはり必須アイテムとなるでしょう。インパクトドライバーはメーカーも性能の違いもさまざまあります。高い物ですと34万円・安い物で5千円前後と幅幅広くあります。安すぎるとバッテリーの持ちが悪かったり、パワーが足りないなんてこともあります。初心者であれば1万円前後の商品で十分かと思います。

電動ノコギリです。この道具はあれば便利です。寸法が予め分かっていればホームセンターでカットもして頂けます。私は出来るだけホームセンターでカットをして頂きました。ウッドデッキの床板など大量にカットが必要な場合はとても重宝します。

 

これらの道具はDIYするのであれば押さえておきた道具となります。

 

束石を据え付ける場所が決まったら、その位置にスプレーなどを施し設置位置を分かるようにします。

次は実際に束石の据え付けです。ここで難しいのは束石の高さです。束石の位置について言えば、大きめのブロックなどを使えば多少のズレはそんなに問題にありません。しかし束石の高さがばらばらですと後で柱にて11本高さの調整が必要となり、難易度は急に上がります。その為束石を据える時点で高さをしっかり揃えておきましょう!!

と言っても・・・レベルと呼ばれる機械は持っていません。

そこで今回は束石を置くために5cmほど下地のコンクリートを打ちました!!このやり方が正しいかどうかは別として、作業の工程は1つ増えましたが、束石の高さ出しは簡単にできました。

下地コンクリートの為の型枠はざっくり組んで、型枠の内側に水平器と長手の板と鉛筆を使って水平ラインをつけます。そこにセメントとメッシュ筋を敷いて5cmほど打ち込みました。束石だけだとウッドデッキをそれぞれの『点』で支えるイメージですが、下地を一体化することで『面』で支えることが出来ウッドデッキが下がりづらくなると思います。

 

下地コンクリート打設後再度位置決め。実際に使う木材を建物にあてて位置出しをしたので基本ズレはありませんでした。

束石を据えた後に更にその周りを5cm厚ほどコンクリートで根巻き(束石の周りをコンクリートで固定)しています。一般的にはここまでする必要は無いと思います。

 

 

ウッドデッキ組み立て

 

束柱(つかばしら)と大引(おおびき)きと呼ばれる部分の組み立てから取り掛かります。束柱とは、床を支える束(短い柱)です。(私が作ったウッドデッキは高さがあるので決して短くはないのですが・・・) 束柱は大引きを支える役割があります。

大引とは、木造の1階床を支える梁(はり)部材の1つです。今回はウッドデッキの床板を支えてくれます。大引自体は束柱で支えます。束柱と大引には杉の角材を使用しました。サイズは105×105×3000㎜。極力カット作業は減らしたかったので奥行きは角材のサイズのまま3mにしました。束柱と大引を組んだら垂直を水平器で確認した上で転倒防止の為に仮の筋交いを設置しました。このウッドデッキは高さがあるので筋交いを入れましたが一般的な高さのウッドデッキにおいては必要ありませんが、あるとふらつき防止にもなるので作業的にも結構便利です。

 

一般的なウッドデッキよりも束柱が圧倒的に少ないこのウッドデッキ。知り合いの大工さんに聞いたところ束柱と大引にこの太さ(100㎜以上)を使うのであれば、そこまで中に束柱はいらないと聞いたのでウッドデッキ内部には束柱を入れていません(作る大きさや大引の飛ばす距離によると思います)。しかし・・・少し不安もあったので余った材料と家に残っていた建物の古材を使って補強をしました。

シッカリと留めておきたい場所には六角ボルトを使用しました。

 

建物でも使われているこの大きな釘も使用

 

次は床板張りです。この作業は比較的簡単なのでお子様などがいれば手伝ってもらうのも良いと思います。ポイントとしては板と板の隙間を均一にすることです。隙間を均一にすることで見た目が良くなります。床下に物が落ちて欲しくなかったり、ウッドデッキ設置後イスやテーブルを置く予定のある方は出来るだけ隙間は細い方が良いでしょう。

私のウッドデッキの隙間は少し広かったです。私の住んでいる地域は雪国な為、屋根雪が溜まったら下に落とせるように床板を取り外せるハッチを設置しました。DIYならではの変更事項です。もちろん市販用のウッドデッキにもメンテナンス用のハッチをつける事はできます。

 

床材や手摺に使用したのが2×4(ツーバイフォー)と呼ばれるDIYをされる方にはお馴染みの商品。安価で、資材の角も丸く仕上げてくれているので扱い易いです。但し商品によっては反りやささくれの酷い物があるのでシッカリ確認した上での購入をお勧めします。

 

ここまでくれば完成まであと一歩手摺をつけて完成です。

 

ウッドデッキ塗装作業

塗装は組み立てる前に材料を予め塗っておく方が良いかもしれません。私は組み立てながら塗装をしていきました。理由としては組み立てる前の塗装が面倒だったことです。最後でなく途中で塗装したのは雪のシーズンを挟む関係で出来る所だけ先に塗装をしたかったからです。塗装の目的は『防虫』『防カビ』『防腐』『防藻(ぼうそう)』です。ホームセンターで探すと色々な種類や値段の物がありました。

結構いいお値段がします。今回はホームセンターに売っている一番安価な物を購入しました。2年に1回位は塗りなおしするつもりです。

塗料を塗る際の注意事項ですが、建物や汚れて欲しくない場所の養生(ようじょう)をしておきましょう。私は一切養生をしませんでしたが、束石が汚れて後悔しました。

 

 

ウッドデッキ完成

横に階段も設置

 

ウッドデッキを設置したことでリビングも広く感じます。

 

インドアとアウトドアの中間にあたるこの空間では色々な過ごし方が楽しめそうです!!

 

エクステリアのDIYはできるのか? ウッドデッキのDIYに挑戦!! まとめ

 

ウッドデッキ制作期間

制作期間は約2か月(実質8日程度)かと思います。基礎工事が2日間・束柱と大引の設置に2日間・手摺や床板・床板のハッチングに3日間・塗装に1日といったところでしょうか。もっと根詰めてやれば早く仕上がると思います。初冬から始めた作用で雪が降ったら春から工事を再開するつもりが、暖冬の為意外と早く完成しました。

 

ウッドデッキ材料費

セメント:450円 束石:930円×5個 束柱及び大引:2700円×10

板材2×4700円×30枚 ビス・ボルト等雑費:15000円 塗料:8000

合計80000円弱といったところでしょうか。

 

 

ウッドデッキを自作する事のメリット・デメリット

 

デメリット

・天然木を使用する為、一般的なアルミの商品と違いメンテナンスが必要となます。

・作業は肉体労働。ただ安く仕上げたいというだけでは大変です

 

メリット

DIYにてウッドデッキを作ったことで圧倒的に費用は抑える事が出来ました。同等サイズのウッドデッキを作るとすると50万円以上はします。

・作業をしながら変更したいことがあれば自由に変更がききます。

・経験が得られます。

・多少下手でも許せますし、愛着が沸きます

 

 

『ウッドデッキのDIYに挑戦!!』ということで実際に作業をしてみましたが、案外出来ちゃうものです。プロではないので時間はかかりましたが理屈を分かっていればウッドデッキは作れます!! 機械の取り扱いには十分に注意して頂き楽しくお家時間を過ごして下さい!!とは言っても時間や制作する自信もないという方は是非長谷川造園までご相談下さい。天然木材のウッドデッキは様々な材質がありますし、人工木樹脂材のウッドデッキもございます。

ウッドデッキのある暮らしを是非ともご体感下さい!!