実家の庭木が伸び放題になっていたり、使わなくなった物置や古い塀の処分に困っていませんか？高齢になった親の代わりに庭の管理を任されたものの、庭じまいには想像以上の費用がかかることに驚く方も少なくありません。
実は福井県内の多くの自治体では、こうした庭の撤去や整備工事に対して補助金制度を設けていることをご存知でしょうか。老朽化した庭木の伐採から、不要な石垣の解体、さらには駐車場への転用まで、幅広い工事が支援対象となっています。
本記事では、福井県内17市町村の庭じまい補助金制度について、それぞれの申請条件や支援内容を詳しく解説します。また、申請から支給までの具体的な手続きの流れや、審査で重視されるポイントについても実践的にお伝えします。
こんな方にオススメ
・実家の庭じまいを検討しているが、費用負担を少しでも軽減したい
・福井県内で庭の撤去工事に使える補助金があるか具体的に知りたい
この記事を読むと···
・お住まいの市町村でどんな庭じまい補助制度があるかが一目で分かる
・申請手続きの流れと必要書類が理解でき、スムーズに補助金を活用できる
1. 福井県の庭じまい補助金制度とは？対象工事と支援内容を解説
福井県では、高齢化や人口減少により管理が困難になった庭園の整備を支援する補助金制度を各市町村で実施しています。老朽化した庭木の撤去から駐車場整備まで、幅広い外構工事が対象となり、工事費用の一部を自治体が負担します。
個人住宅だけでなく空き家の外構整備も支援対象に含まれるケースが多く、地域の住環境改善を目的とした制度設計が特徴です。補助率は工事費の30〜50%程度、上限額は50万円〜100万円程度に設定されており、市町村によって条件が異なります。申請は工事着手前の事前申請が必須で、完了後の事後申請は受け付けていません。では、具体的にどのような工事が補助対象となるのでしょうか。
1.1. 老朽化した庭木や植栽の撤去工事
庭木の伐採や抜根作業は、多くの市町村で補助対象の中心となる工事です。樹高5メートル以上の大木や、根が建物基礎に影響を与える可能性がある植栽の撤去が主な対象となります。伐採後の根の除去作業や、切り株の粉砕処理も含まれるため、完全な撤去が可能です。
庭全体の植栽を一括で撤去する場合、工事費用が100万円を超えることも珍しくありません。ただし、景観上重要な樹木や保存樹に指定された植栽は対象外となるケースがあります。申請時には樹木の位置図と現況写真の提出が求められ、近隣への影響を考慮した施工計画も必要です。
・樹高5メートル以上の大木伐採と抜根作業
・建物基礎に影響する植栽の完全撤去
・切り株の粉砕処理と廃材処分
・庭全体の一括植栽撤去（100万円超の工事も対象）
・近隣配慮を含む詳細な施工計画の策定
1.2. 不用な石垣や塀・物置の解体工事
老朽化により安全性に問題がある石垣や塀の解体工事も補助対象に含まれます。特にブロック塀の撤去は地震対策の観点から積極的に支援されており、高さ1.2メートル以上の塀が優先される傾向にあります。物置や小屋などの付属建築物の解体も対象となり、基礎部分の撤去まで含めた工事が可能です。
解体後の廃材処理費用も補助範囲に含まれるため、撤去費用の負担を大幅に軽減できるでしょう。ただし、建築確認が必要な規模の建物や、アスベストを含む構造物は別途手続きが必要になります。申請前に構造や材質を確認し、適切な解体方法を検討することが重要です。
・地震対策としてのブロック塀撤去（高さ1.2m以上優先）
・老朽化した石垣の安全性確保工事
・物置や小屋などの付属建築物解体
・基礎部分を含む完全撤去作業
・廃材処理費用も含めた総合的な解体工事
1.3. 雑草対策や更地化工事
庭全体を更地にする工事や、継続的な雑草対策も補助制度の対象範囲です。除草作業に加え、土壌改良や整地作業まで含めた総合的な環境整備が支援されます。特に空き家の庭では、数年間放置された結果として雑草が繁茂し、近隣に迷惑をかけているケースが多いため、自治体としても積極的に支援しています。
更地化により土地活用の選択肢が広がり、将来的な売却や賃貸も検討しやすくなります。工事範囲が広い場合は重機を使用した整地作業となるため、費用も相応にかかりますが、補助金を活用すれば負担を抑えられるでしょう。
・数年間放置された雑草の完全除去
・土壌改良を含む総合的な環境整備
・重機を使用した大規模整地作業
・近隣迷惑解消のための緊急対応工事
・将来の土地活用を見据えた更地化
1.4. 駐車場や防草シート設置工事
庭を駐車場に転用する工事や、雑草の再発防止を目的とした防草対策工事も補助対象です。コンクリート舗装やアスファルト舗装による駐車場整備では、工事費用の30〜40%程度が補助されるケースが一般的です。防草シートの設置や砂利敷き工事も対象となり、長期的な維持管理費用の削減につながります。
駐車場整備では排水対策も重要な要素となるため、適切な勾配設計や雨水処理設備の設置も含めた工事計画が必要です。これらの工事により、庭の管理負担を大幅に軽減しながら、実用的な空間として活用できるようになります。
・コンクリート・アスファルト舗装による駐車場整備
・防草シート設置と砂利敷き工事
・適切な勾配設計による排水対策
・雨水処理設備の設置工事
・長期的な維持管理費用の削減対策
1.5. 個人住宅・空き家の外構リフォーム
居住中の住宅だけでなく、相続した空き家の外構整備も補助対象となる市町村が増えています。門扉や玄関アプローチの改修、外周フェンスの設置など、住環境の向上を目的とした工事が幅広く支援されています。空き家の場合は、将来的な活用や売却を見据えた外観改善も重要な要素となります。
外構リフォームでは既存構造物の撤去と新設工事を組み合わせることが多く、トータルでの工事費用が高額になりがちですが、補助金を活用すれば経済的な負担を軽減可能です。ただし、住宅本体の改修工事は対象外となるため、外構部分に限定した工事計画の策定が必要です。次に、県内各市町村の具体的な補助制度について詳しく見ていきましょう。
・相続空き家の外構整備と環境改善
・門扉や玄関アプローチの全面改修
・外周フェンス設置による防犯対策
・将来の売却・活用を見据えた外観向上
・既存撤去と新設を組み合わせた総合リフォーム
2. 福井県内17市町村別の庭じまい補助金一覧と申請条件
福井県内では多くの市町村が庭の撤去や外構整備に対する支援制度を設けています。ただし、自治体によって制度名称や対象工事の範囲が大きく異なるため、お住まいの地域でどのような支援が受けられるかを正確に把握することが重要です。
補助額や申請条件も市町村ごとに設定されており、同じ県内でも支援内容に差があります。ここでは主要5市の制度内容を詳しく解説し、あなたの地域で利用できる支援制度を見つけられるよう案内します。
2.1. 福井市の庭じまい補助制度
福井市では「住環境整備支援事業」として、老朽化した庭園の撤去や外構リフォームに対する補助を実施。対象工事は庭木の伐採・抜根、不要な石垣や塀の解体、物置などの撤去工事が含まれます。補助上限額は工事費用の2分の1以内で最大30万円まで。
申請条件として、市内に住所を有し3年以上居住している個人が対象となります。空き家の場合は所有者本人または相続人による申請が可能です。工事着手の30日前までに申請書類を提出する必要があり、年度内の予算枠に達した時点で受付終了となるため、早めの申請が推奨されています。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 制度名 | 住環境整備支援事業 |
| 補助率・上限額 | 工事費用の1/2以内、最大30万円 |
| 申請条件 | 市内居住3年以上の個人 |
| 申請期限 | 工事着手30日前まで |
| 対象工事 | 庭木伐採・抜根、石垣・塀解体、物置撤去 |
審査では現地調査が実施され、工事の必要性や周辺環境への影響を総合的に判断されるでしょう。
2.2. 敦賀市の外構整備支援事業
敦賀市の支援制度は「外構環境改善補助金」という名称で運営されています。庭園の撤去だけでなく、跡地の駐車場整備や防草対策工事も補助対象に含まれる点が特徴。補助率は工事費用の3分の1以内で、上限額は25万円に設定されています。
申請者の条件として、市内に1年以上居住している個人または法人が対象となり、固定資産税を完納していることが必要です。対象工事には庭木の処分、塀や門扉の撤去、雑草除去と整地作業が含まれます。申請時期は工事開始の21日前までとなっており、完了後60日以内に実績報告書の提出が求められるシステムです。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 制度名 | 外構環境改善補助金 |
| 補助率・上限額 | 工事費用の1/3以内、最大25万円 |
| 申請条件 | 市内居住1年以上、固定資産税完納 |
| 申請期限 | 工事開始21日前まで |
| 対象工事 | 庭木処分、塀・門扉撤去、駐車場整備、防草対策 |
審査期間は約2週間程度を見込んでおくと良いでしょう。
2.3. 小浜市の環境整備補助金
小浜市では「生活環境改善支援制度」として、住宅周辺の環境整備に幅広く対応した補助制度を展開。庭じまい関連では、樹木の伐採・処分、石垣や擁壁の撤去、小屋や物置の解体工事が主な対象となります。補助金額は対象工事費の40%以内で、最大20万円まで支給されます。
申請資格は市内居住者で、住民税を滞納していないことが条件。特に高齢者世帯や単身世帯への配慮があり、65歳以上の申請者には審査で優遇措置が適用される場合があります。工事業者は市内事業者を利用することが原則となっており、地域経済の活性化も目的の一つです。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 制度名 | 生活環境改善支援制度 |
| 補助率・上限額 | 工事費用の40%以内、最大20万円 |
| 申請条件 | 市内居住者、住民税完納 |
| 特別措置 | 65歳以上は審査で優遇 |
| 工事業者 | 市内事業者利用が原則 |
申請から承認まで約3週間の期間を要するため、工事スケジュールを考慮した早期申請が重要になります。
2.4. 大野市の住環境改善支援制度
大野市の制度は「住宅環境整備補助事業」として、特に空き家対策と連動した支援内容が充実しています。庭園撤去に加えて、建物周辺の環境改善工事全般が対象範囲。補助率は工事費用の50%以内で、上限額は35万円と県内でも比較的高い水準に設定されています。
申請条件として、市内に住所を有する個人で、対象物件の所有者または管理者であることが必要です。空き家の場合は相続人による申請も認められており、相続登記が完了していない場合でも一定条件下で申請可能。対象工事には庭木の処理、塀や門の撤去、敷地内の清掃・整地作業が含まれます。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 制度名 | 住宅環境整備補助事業 |
| 補助率・上限額 | 工事費用の50%以内、最大35万円 |
| 申請条件 | 市内居住者、物件所有者・管理者 |
| 空き家対応 | 相続人申請可、相続登記未完了でも条件付き申請可 |
| 対象工事 | 庭木処理、塀・門撤去、敷地清掃・整地 |
工事完了後は写真付きの報告書提出が義務付けられており、適切な施工が確認できた時点で補助金が交付される仕組みです。
2.5. 勝山市の庭園撤去補助事業
勝山市では「庭園環境整備支援金」として、高齢化に伴う庭の管理負担軽減を目的とした制度を運営。対象工事は庭木の伐採・抜根、庭石の撤去、植栽エリアの整地作業が中心となります。補助金額は工事費用の3分の2以内で、最大28万円まで支給される手厚い支援内容。
申請者は市内に3年以上居住している個人が対象で、60歳以上の世帯主には特別枠が設けられています。工事業者の指定はありませんが、市内業者を利用した場合は補助率が5%上乗せされる優遇措置があります。申請は工事着手の1か月前までに行う必要があり、年間予算の関係で申請受付期間が限定される場合も。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 制度名 | 庭園環境整備支援金 |
| 補助率・上限額 | 工事費用の2/3以内、最大28万円 |
| 申請条件 | 市内居住3年以上の個人 |
| 特別枠 | 60歳以上世帯主対象 |
| 市内業者優遇 | 補助率5%上乗せ |
審査では現地確認に加えて近隣住民への影響調査も実施されるため、事前の相談を活用することをおすすめします。
では次に、これらの補助金を実際に申請する際の具体的な手続きの流れを詳しく見ていきましょう。
3. 庭じまい補助金の申請から支給までの手続きの流れ
庭じまい補助金を活用するには、決められた手順に沿って申請を進める必要があります。多くの自治体では工事着手前の事前申請が必須となっており、手続きを間違えると補助対象外になってしまうケースも。
ここでは申請から実際の支給まで、各段階で必要な作業と注意すべきポイントを順番に解説します。
3.1. 工事前の申請書類提出
補助金申請は必ず工事着手前に行う必要があり、この順序を守らないと補助対象から除外されてしまいます。申請書類には住民票や固定資産税納税証明書、工事見積書、現況写真などが含まれ、自治体ごとに指定された様式で提出することが求められるでしょう。
見積書については複数社から取得することを推奨している市町村も多く、適正価格での工事実施を確保する仕組みとなっています。申請期限は年度内で設定されていることが一般的で、予算枠に達し次第受付終了となる場合もあるため、早めの準備が重要です。
申請時に必要な主な書類
・申請書（自治体指定様式）
・住民票の写し
・固定資産税納税証明書
・工事見積書（複数社推奨）
・現況写真（複数角度から撮影）
3.2. 自治体による現地調査と審査
申請書類の提出後、担当職員による現地調査が実施されます。この調査では申請内容と実際の現場状況に相違がないか、補助対象となる工事範囲が適切に設定されているかを確認。
老朽化の程度や安全上の問題、近隣への影響なども総合的に判断されるでしょう。審査期間は通常2週間から1ヶ月程度を要し、必要に応じて追加資料の提出や内容の修正が求められることもあります。この段階で工事内容の一部変更や見積金額の調整が必要になる場合もあるため、柔軟な対応が求められます。
現地調査での主な確認項目
・申請内容と現場状況の一致性
・老朽化の程度と安全性の問題
・補助対象工事範囲の適切性
・近隣への影響や配慮事項
・追加工事の必要性
3.3. 承認通知書の受領
審査が完了すると、自治体から承認通知書が送付されます。この通知書には補助対象工事の詳細、補助金額、工事期限などが明記されており、以降の工事はこの内容に従って実施する必要があるでしょう。
承認通知書を受領してから初めて工事着手が可能となるため、施工業者との契約や工事スケジュールの調整はこのタイミングで行います。通知書の内容に疑問や変更希望がある場合は、工事開始前に担当窓口へ相談することが重要です。
承認通知書に記載される主な内容
・補助対象工事の詳細範囲
・確定した補助金額
・工事完了期限
・施工上の注意事項
・完了報告の提出方法
3.4. 工事施工と完了報告
承認された内容に基づいて工事を実施し、完了後は速やかに完了報告書を提出します。完了報告には工事前後の写真、施工業者からの完了証明書、実際の工事費用を示す領収書などが必要。
工事内容が申請時から変更されている場合は、その理由と変更内容を詳細に記載することが求められるでしょう。多くの自治体では完了報告の提出期限を工事完了から30日以内に設定しており、期限を過ぎると補助金が支給されない可能性もあります。
完了報告に必要な書類
・完了報告書（自治体指定様式）
・工事前後の比較写真
・施工業者からの完了証明書
・工事費用の領収書・請求書
・変更内容がある場合の詳細説明書
3.5. 補助金の支給手続き
完了報告の審査が終了すると、補助金の支給手続きが開始されます。指定した口座への振込が一般的で、支給時期は完了報告から1ヶ月程度を要することが多いでしょう。
支給前に再度現地確認を行う自治体もあり、申請内容通りに工事が完了していることを最終確認します。補助金の受領後は、一定期間内に工事箇所の維持管理が義務付けられる場合もあるため、支給通知書の内容をしっかりと確認してください。次章では、これらの手続きで対象となる具体的な工事範囲と費用相場について詳しく見ていきましょう。
支給手続きの流れと注意点
・完了報告審査（約2週間）
・最終現地確認（必要に応じて）
・補助金振込（審査完了から約1ヶ月）
・維持管理義務の確認
・支給完了通知書の受領
4. 補助金対象となるエクステリア工事の範囲と費用相場
庭じまい補助金を活用する際、どの工事が対象になるのか、実際にどれくらいの費用がかかるのかを把握しておくことが重要です。自治体によって対象工事の範囲は異なりますが、一般的には庭木の撤去から建物解体、駐車場整備まで幅広い外構工事が支援対象となっています。
ここでは主要な工事項目ごとに、費用相場と補助金適用のポイントを詳しく解説します。
4.1. 庭木伐採・抜根工事の費用相場
庭木の撤去工事は、多くの自治体で補助対象となる代表的な工事です。費用は樹木の大きさや本数によって大きく変動し、高さ3メートル未満の中木で1本あたり8,000円から15,000円程度が相場。高さ5メートルを超える大木になると、1本あたり30,000円から80,000円と高額になります。
根の除去が必要な場合は追加で10,000円から20,000円程度必要でしょう。植栽の密集度が高い庭では、重機の搬入費用も発生するため、全体で50万円を超えるケースも少なくありません。伐採後の木材処分費も含めて見積もりを取ることが大切です。
・高さ3m未満の中木：1本8,000円〜15,000円
・高さ5m超の大木：1本30,000円〜80,000円
・根の除去追加費用：10,000円〜20,000円
・重機搬入が必要な場合：全体で50万円超の可能性
・木材処分費も別途必要
4.2. 塀や石垣の解体工事費用
老朽化したブロック塀や石垣の解体も、安全対策として多くの自治体が補助対象に含めています。ブロック塀の解体費用は1平方メートルあたり4,000円から8,000円が一般的な相場です。石垣の場合は構造が複雑なため、1平方メートルあたり10,000円から20,000円と高額になる傾向があります。
解体時に隣地への配慮が必要な場合は、養生費用として追加で50,000円から100,000円程度を見込んでおきましょう。廃材の処分費用も工事費に含まれるため、事前に処分方法を確認しておくことをおすすめします。
・ブロック塀解体：1㎡あたり4,000円〜8,000円
・石垣解体：1㎡あたり10,000円〜20,000円
・隣地への養生費用：50,000円〜100,000円
・廃材処分費も工事費に含まれる
・事前の処分方法確認が重要
4.3. 物置や小屋の撤去費用
使わなくなった物置や小屋の撤去工事も補助対象となることが多い項目です。一般的な物置（2坪程度）の撤去費用は80,000円から150,000円が相場となります。小屋の場合は構造や面積によって大きく異なり、木造の場合は1坪あたり50,000円から80,000円程度です。
基礎部分の撤去が必要な場合は、コンクリート基礎で1平方メートルあたり8,000円から12,000円の追加費用が発生します。アスベストを含む古い建材の場合は、特別な処理が必要になるため費用が大幅に上昇する可能性があるでしょう。
・2坪程度の物置撤去：80,000円〜150,000円
・木造小屋撤去：1坪あたり50,000円〜80,000円
・コンクリート基礎撤去：1㎡あたり8,000円〜12,000円
・アスベスト含有建材は特別処理で高額化
・構造や面積により費用は大きく変動
4.4. 駐車場整備の工事費用
庭を駐車場に転用する工事は、土地活用の観点から補助対象となる自治体が増えています。砂利敷きの簡易駐車場なら1台分（15平方メートル）で150,000円から250,000円が相場です。アスファルト舗装の場合は1台分300,000円から500,000円程度必要になります。
コンクリート舗装では400,000円から600,000円と最も高額ですが、耐久性と美観に優れているのが特徴。地盤改良が必要な軟弱地盤では、1平方メートルあたり5,000円から10,000円の追加工事費が発生することもあります。
・砂利敷き駐車場：1台分150,000円〜250,000円
・アスファルト舗装：1台分300,000円〜500,000円
・コンクリート舗装：1台分400,000円〜600,000円
・軟弱地盤の改良：1㎡あたり5,000円〜10,000円追加
・コンクリートは高額だが耐久性・美観に優れる
4.5. 防草対策工事の費用相場
雑草の繁茂を防ぐ防草工事も、環境整備の一環として補助対象に含まれることが多い工事です。防草シートの設置費用は1平方メートルあたり1,500円から3,000円が相場となっています。より効果的な砂利敷き防草対策では、1平方メートルあたり3,000円から5,000円程度が必要です。
コンクリート舗装による完全防草なら1平方メートルあたり8,000円から12,000円と高額になりますが、長期的なメンテナンス費用を考慮すると経済的な選択肢といえるでしょう。工事範囲が広い場合は、段階的に施工することで補助金を複数年にわたって活用できる可能性もあります。
・防草シート設置：1㎡あたり1,500円〜3,000円
・砂利敷き防草対策：1㎡あたり3,000円〜5,000円
・コンクリート完全防草：1㎡あたり8,000円〜12,000円
・段階的施工で複数年の補助金活用が可能
・長期的にはコンクリートが経済的
次章では、申請時に必要となる具体的な書類と、審査で重視されるポイントについて詳しく解説します。
5. 申請時に必要な書類と審査で重視されるポイント
補助金申請では、提出書類の不備が最も多い失敗要因となっています。自治体によって必要書類が異なるため、事前確認が欠かせません。
ここでは、多くの市町村で共通して求められる主要書類と、審査で特に重視される要素を詳しく解説します。
5.1. 住民票や固定資産税納税証明書
申請者の居住実態と納税状況を証明する基本書類です。住民票は申請日から3か月以内に発行されたものが必要で、世帯全員の記載があるものを求められることが多いでしょう。
固定資産税納税証明書については、当該年度分の完納証明書が一般的です。滞納がある場合は申請が受理されない可能性があります。これらの書類は市役所や町村役場で取得でき、手数料として数百円程度かかります。
申請前に余裕を持って準備しておくことで、スムーズな手続きが可能になるでしょう。なお、空き家の場合は相続関係書類や登記事項証明書も併せて必要となる場合があります。
基本書類の準備ポイント
・住民票は世帯全員記載で3か月以内発行のものを用意
・固定資産税は当該年度分の完納証明書を取得
・空き家の場合は相続関係書類も併せて準備
・手数料は数百円程度で市役所や町村役場で取得可能
・申請前に余裕を持った準備でスムーズな手続きを実現
5.2. 工事見積書と施工計画書
審査では工事内容の妥当性と費用の適正性が厳しくチェックされます。見積書には材料費、人件費、諸経費の内訳を明記し、補助対象工事と対象外工事を明確に分けて記載することが重要です。
施工計画書では工事期間、作業手順、安全対策を具体的に示す必要があります。複数の業者から相見積もりを取ることで、費用の妥当性を証明しやすくなるでしょう。
また、工事写真の撮影ポイントや完了検査の日程も事前に計画しておくことが求められます。見積金額が相場から大きく外れている場合は、理由書の提出を求められることもあるため注意が必要です。
工事書類作成のポイント
・見積書は材料費・人件費・諸経費の内訳を明記
・補助対象工事と対象外工事を明確に分けて記載
・施工計画書では工事期間・作業手順・安全対策を具体的に記載
・複数業者からの相見積もりで費用妥当性を証明
・工事写真撮影ポイントと完了検査日程を事前計画
5.3. 現況写真と位置図面
工事箇所の現状を正確に記録する重要な書類となります。写真は工事対象となる庭木、塀、物置などを複数の角度から撮影し、周辺環境も含めて全体像がわかるように撮ることが大切です。
位置図面では敷地内における工事箇所の正確な位置を示し、隣地境界線との関係も明記する必要があります。住宅地図や公図をベースに作成することが一般的で、手書きでも問題ありませんが読みやすさを重視してください。
工事前後の比較ができるよう、同じアングルで撮影することも審査でプラスに評価される要素の一つでしょう。
現況記録書類の作成要点
・工事対象物を複数角度から撮影し周辺環境も含めた全体像を記録
・位置図面では敷地内の正確な位置と隣地境界線との関係を明記
・住宅地図や公図をベースとした読みやすい図面作成
・工事前後比較のため同じアングルでの撮影を実施
・手書きでも問題ないが読みやすさを最優先に作成
5.4. 申請者の居住実態確認書類
実際にその住宅に居住している実態を証明する書類が求められます。電気やガスの使用量がわかる公共料金の領収書、郵便物の配達実績、近隣住民からの証明書などが該当するでしょう。
空き家の場合は管理実態を示す書類として、定期的な草刈りや清掃の記録、近隣への挨拶状況などが重要な判断材料となります。申請者本人が遠方に住んでいる場合でも、適切な管理が行われていることを客観的に証明できれば申請は可能です。
ただし自治体によって基準が異なるため、事前相談で詳細を確認しておくことをおすすめします。
居住実態証明書類の準備方法
・公共料金領収書で電気・ガス使用量による居住実態を証明
・郵便物配達実績や近隣住民からの証明書を活用
・空き家の場合は定期的な草刈り・清掃記録で管理実態を示す
・遠方居住者でも適切な管理の客観的証明で申請可能
・自治体ごとの基準差があるため事前相談で詳細確認が必要
次に、実際の申請でよくある失敗例と、それらを避けるための具体的な注意点を見ていきましょう。
6. 庭じまい補助金申請でよくある失敗例と注意点
補助金申請は手続きが複雑で、些細な見落としが不承認につながるケースが少なくありません。特に庭じまい関連の補助制度では、工事のタイミングや対象範囲の判断で迷いやすく、申請者の多くが同じような失敗を繰り返しているのが実情です。
事前に典型的な失敗パターンを把握しておけば、スムーズな申請が可能になるでしょう。ここでは実際によくある失敗事例を3つのパターンに分けて解説し、それぞれの対策方法をお伝えします。
6.1. 工事着手前の申請忘れ
最も多い失敗が、工事を開始してから補助金の存在に気づくパターンです。多くの自治体では「工事着手前の申請」を必須条件としており、既に工事が始まっている場合は対象外となってしまいます。
特に急いで庭の撤去を進めたい場合や、業者から「すぐに工事できます」と提案された際に起こりやすい失敗といえるでしょう。福井県内の市町村でも工事開始後の申請は一切受け付けていません。
・工事業者との契約前に必ず自治体の補助制度を確認する
・申請書類の準備期間も含めたスケジュールを立てる
・見積もり段階で業者に補助金申請の予定を伝える
・工事開始時期の調整を事前に業者と相談する
対策を徹底すれば、工事開始時期の調整もスムーズに進められます。
6.2. 対象外工事の混入申請
補助対象となる工事と対象外の工事を混同して申請するケースも頻発しています。例えば庭木の伐採は対象でも、家屋の修繕や新しい植栽の設置は対象外となることがほとんどです。
申請書に対象外工事を含めてしまうと、全体が不承認になったり、審査に時間がかかったりする原因となります。福井県内の制度でも撤去・解体工事は支援対象ですが、新設や改良工事は別の補助制度が適用される場合が多いのが実情です。
・自治体の担当窓口で対象工事の範囲を詳しく確認する
・必要に応じて工事を分けて申請する
・見積書も対象工事と対象外工事を明確に分けて作成してもらう
・不明な点は事前に窓口で相談する
事前確認を怠らなければ、申請の混乱を避けることができます。
6.3. 必要書類の不備や記載漏れ
書類の準備段階での不備も申請遅延の大きな要因となっています。住民票や固定資産税納税証明書の有効期限切れ、工事見積書の必要項目漏れ、現況写真の撮影角度不足など、細かな部分での不備が目立ちます。
特に現況写真は撮影位置や範囲が指定されている場合が多く、要件を満たさない写真では再提出が必要になることも。また申請書の記載漏れや押印忘れも意外に多い失敗例です。
・提出前に必ずチェックリストを作成し書類一式を再確認する
・現況写真は撮影要件を事前に確認してから撮影する
・有効期限のある書類は取得時期を計画的に調整する
・自治体の事前相談窓口を積極的に活用する
自治体によっては事前相談の窓口を設けているため、書類準備の段階で一度相談しておくと安心です。これらの注意点を押さえれば、申請手続きを円滑に進められるはずです。
7. まとめ
福井県内で庭じまいを検討している方にとって、自治体ごとの補助金制度を正しく活用することが費用負担の大幅な軽減に直結します。庭木伐採や外構リフォーム、雑草対策まで、さまざまな工事が補助対象となるケースが多いため、まずはお住まいの市町村の支援内容をしっかり確認しましょう。
申請時の最大のポイントは、工事前に必ず自治体へ申請を済ませることと、必要書類の不備・記載漏れを防ぐ丁寧な手続きです。少し手間に感じても、手順通りに進めることで補助金を確実に受け取れます。今回解説した内容を参考に、安心・納得の庭じまいを進めてください。
各市町村の最新情報や申請書類の入手先は、必ず自治体の公式ページでご確認を。不明点があれば役所の担当窓口に事前相談することが、スムーズな補助金申請のカギとなります。
